境界確定測量は、早くて2〜3ヶ月で完了しますが…
今回ご紹介する事例は、柏市内の閑静な住宅地にある約50坪の土地です。
家屋がありましたが、それを解体してからの測量依頼でした。
北側を柏市道(道路境界未確定)に、南西側を私道に挟まれており、境界標は既存コンクリート杭が2か所だけ存在していました。
昭和48年作成の古い地積測量図(法務局備え付け)があります。
見積もり・資料調査:1ヶ月弱
1月25日 不動産業者より確定測量の見積依頼
1月27日 役所資料・現場下見して見積書作成
1月28日 正式に依頼を受託 委託書・受託書の取り交わし
解体工事、測量:1ヶ月弱
2月5日 解体作業のため現況測量は解体工事完了後でお願いしたいと連絡あり。解体工事開始。
※近くの住民より、解体作業について『うるさい!迷惑だ!』と苦情の連絡あり。解体工事が一時ストップすることもあり。
2月24日 境界標探索、近隣住民挨拶、現況測量
2月28日 測量結果の検討・仮図作成
市役所との打ち合わせ:1ヶ月強
3月2日 市役所道路総務課へ道路確定の申請書提出
※昭和46年の図面より土地の区画を復元したところ、道路のラインが現存のU字溝にはみ出ていることが判明したので市役所と打合せを行う。回答を待ってほしいと言われる。それから2週間後に、市役所よりメールにて回答あり。地積測量図より現地を復元した点が公図と整合していれば、将来敷設替えする際に是正すればよいとの回答が得られる。
4月10日 市役所と打合せ(セットバックライン・図面作成について)
隣地所有者に立会い依頼・境界立会い:1ヶ月
4月10日~4月30日 書類作成 立会依頼(留守のため4回訪問)
5月2日 立会準備(境界点逆打ち ペイントつける)
5月10日 境界立会(隣地所有者全員に対して、境界確認書へ署名捺印をいただく)
※その際も、家屋解体工事の際に苦情を訴えてきた方から、立ち合い時に声がうるさいと苦情あり。
5月11日 菓子折りを持参で、謝罪にいく。境界設置予定日について伝える。
書類が全てそろったので、境界標を設置:1ヶ月
5月16日 買主と現場打合せ(セットバックラインについて)
6月10日 境界確認書が揃ったため、境界標設置
6月14日 市役所道路総務課へ境界確認書・境界標写真・図面を提出
仕上げ:1ヶ月
6月14日~6月21日 成果物作成
6月21日 市役所より道路境界確定業務決済が下りたとの連絡あり
6月22日 依頼者へ納品、すべての工程完了。
<要注意>作業が始まると何が起こるか分かりません…
冒頭お伝えした通り、境界確定測量は早ければ2〜3ヶ月程度で完了できます。
しかしこの事例のように、作業を始めてみると、近隣住民からの騒音?に対する苦情対応や、公道との境界トラブル?が発覚して、作業期間が延長することも珍しくはありません。
そのため、境界確定測量を業者に依頼する場合は、余裕を持って依頼するようにしましょう。